2022/02/04 13:41
おっさんが【愛】を語るのは気持ち悪い時期となってきました。
2月はバレンタインデーと言う大きなイベントがあり、多くの飲食を営む人間はそのビックイベントを自身の売り上げアップのために活用します。
当店は年間を通してあまりイベントに注力してないと自分でも思っています。
なんだか【違う】と思っているからです。なんだかその気持ちだけで乗り切るのは【面白くない】と思っているからです。
2022年はバレンタインデーのタイミングでチョコレートのお菓子がたまたま出てしまいましたが、
4月から実店舗をオープンするという立場上、料理を通じてお菓子を通じて【どうやって召し上がっていただける人に楽しんでいただけるか、幸せになっていただけるか】を真剣に考える時期に突入したと思っています。
そもそも幸せとは何なのか。こと料理においてそれを使った幸せとはどういう形なのかを見直しました。
とてもシンプルで指標としてもわかりやすい【おいしさ】
多くの料理人は約10年ほどの修行を経てそのおいしさを高め、これよりも先も研究してきます。
私たち料理人が提供できる幸せは舌の上だけなのでしょうか。
また人は何をすると幸せを感じ、その幸せの実感を長く維持できるのでしょうか。
2月からの当店は【誰かにお菓子を贈ってあげる】を応援したいと思います。
少しマニアックな話にはなりますが、カナダのブリティッシュコロンビア大学の実験で、同じ金額のお金を自分で使う時と他の人に譲ったときの幸福度の違いについてとても面白い研究結果があります。
このブログの最後にその内容をまとめたURLを添付いたしますが、結論から言うと自分で消費するよりも人にあげた方が人間はその幸福が約20%高まります。
そして美味しいものを味わった幸福よりも、誰かに【してあげる】で味わった幸福の方が4倍長持ちします。
つまり【誰かに贈る】は4倍幸せを感じれるということです。
バレンタインだから考えたこの企画。バレンタインだから終わってほしくないこのサイクル。
ふるさと納税のような節税が前提の募金とは少し意味が違う、自分のためにではなく大切な人のために使って欲しいこの気持ち。
そんな気持ちは自分の胃袋には満足感は残りませんが、自分の心が温かくなると思います。
当店をご利用される方の中には、お買い上げになった方と発送先が違う方も多くいらっしゃいます。
最近とても増えてきたようにも思います。
当店のお菓子を他の方にお勧めしていただく事は私としてもとても嬉しいことですが、きっとそれ以上に誰かの為を思ってお菓子を送っている人が一番幸せなのだと思います。
料理は単純な食事と言う幸せを作るけど、誰かと一緒に食べたり誰かのために作ったり、誰かに作ってもらったり、そんな食べるまでの工程も工夫次第で1つの幸せにつながります。
別に当店のお菓子を送らなくても構わないと思います。
美味しいお菓子は他にたくさんあるし、素晴らしいアイディアもたくさんあります。
大切なのは【人を幸せにするということ】
イベント的に言うと、これからの季節は卒業や入学、就職や留学と言う大きな節目を2ヶ月後に控えています。
贈られる幸せのお手伝い、贈った方のお手伝いのためにも、当店はこれから1人の名も無いおっさんが社会実験的に動いていきたいと思います。
実店舗においても同じです。
恥ずかしい話ですが、僕は友達も少ないし親戚も多くありません。
誰かにお菓子を送ると言う経験があまりありませんが、レビューに書かれている【僕が作ったお菓子を贈った方のご感想】は見ていてとてもポカポカします。
なんだかそんな3人幸せにしてくれる気持ちが広がればいいなと思ってやってみました。
賛否両論だと思います。ひねくれてみると販促方法を増やしたようにも見えるかもしれません。
強くそれを否定してもかっこ悪い、人は見たいように見えるのでそもそも否定も致しません。
なんかそんなことやってるよーって感じで捉えていただけたら嬉しいです。
ハッピーバレンタインは2月14日だけの限定的なイベントでは無いようにしていきたいです。
参考までにこちら