2022/02/18 16:56
2月からご紹介している【いちごのビクトリア】
熟成いちごのジャムを間に挟んでいますが、このイチゴの水分量に今回は考えを及んでみたいと思います。
ジャムは基本的には素材の持つ水分を極限まで減らして糖度を高め、長期保存を可能にするものですが、
当店では素材の持つ水分を【旨み】と認識して、ある程度水分を含ませることでジャムを作っています。
水分量の割合で【ジャム】とは定義できないのではないか、、と言う疑問が上がりますが、それなら【ピューレ】でも構いません。
大切なのは【いちごジャムの水分量と生地のきめ細やかさ】で、美味しいイチゴ自体の水分をふんわりと残したジャムにビクトリア生地のパサついていないおいしさ。
水分は浸透圧の関係で【水分量の少ないところへ移動する性質】がありますが、水分量が近ければ近いほどその移動は少なくなります。
もし生地がパサパサなら、、ふんわりと作ったいちごジャムがビクトリア生地に吸われすぎてなんだかよくわからないお菓子になってしまう。
そう考え、いちごのビクトリアに関してはただ既存の生地にオーソドックスなジャムを挟むのではなく、
ジャムをどう作りたいか
そのために生地はどのくらい【ふんわりしっとり】していないといけないのかを考えて、生地のレシピを作り、作る手順を考えています。
ビクトリアサンドは【スポンジにジャムを挟むもの】という概念から抜け出した【逆算の作り方】
小さいお店ですので取扱できるいちごの量は限られ、時期物はすぐに皆様にご紹介できなくなってしまいますが、
時期であるタイミングには真摯にイチゴとその旨味の詰まった水分に向き合っていきたいと思います。
何の事言ってんの?ってならないようにお菓子はこちらのものを言ってます。