焼き菓子 Compath

2024/10/12 10:21



今月から始まりました。正直料理人のぶっかけブログ第一回目は何をぶっちゃけてやろうかと考えるよりも早く、世の中のみんなってほんとどういう考え方で生きてんのと思ったのでスタートした。このブログ。今後皆様が召し上がっていただくであろう。お菓子を作っている人間がどういった概念で物事を考えているのかを知って、お菓子を食べる食べないの参考にしていただければ良いかと思います。

今月から自称している(正直料理人)ですが、この肩書の反対側にある正直じゃない料理人が世の中にはいるのかと言う疑問も生まれてくると思いますが、一概にそれは言えませんが、世の中には多くの料理人やお菓子作りの人たちが(皆様の笑顔のためと歌って、自身の商売や商品に結びつけると言う活動)は多く見られます。それを正直と呼べるのかどうかは人によって違うとは思いますが、ぶっちゃけ僕はそう思いません。
僕はよく思います。
どうやって生きてきたら料理人やお菓子を作っている人が(お客様の笑顔のため)と思えるのか。

どんだけ純粋なんだ。
朝ドラのヒロインみたいだな。

僕がひねくれているだけかもしれませんが、僕は1度たりとも自分のお菓子で人を喜ばせるといった目標でこの職業を選んだことがありませんし、ましてや自分の能力値でそれを実現できるとも思っていません。
僕は小学校の頃から当時人気だったどっちの料理ショーと言う番組を見て料理ってすごい楽しそうだなと思い、進学校に進んだものの、みんなとは違う道を歩みの料理人と言う道を選んでいます。

最初から最後まで、多分これからも死ぬまでずっと、僕は(自分のため)に料理やお菓子を作っているのだと思います。
誰かの笑顔のために、誰かをお菓子で喜ばせたい。正直に言うとそんなこと1度たりとも思ったことありません。一度たりともです。

でも結果的にそれが人の笑顔につながっている部分はあると思っていますが、それは僕の力が及ばない範囲で勝手に怒っていることであって、自分の手柄にすることではありません。

おそらく飲食業のマーケティングの食材のアピールを重要視したり、出来上がった商品で人の生活を豊かにするといった手法がとられた時期があったのでしょう。

基本的に寿司の業界からもわかるように、料理やお菓子の業界と言うものは、どうしても土台に自己完結するやりがいというものが存在しています。

どんな人間でも飲食業界に足を踏み入れた瞬間、まずはその自分の成長を1番に楽しいと思うものです。その成長で得た副次的な効果が人を笑顔にしているのであって、最初から人を笑顔にすると言う目標なのであれば、簡単な話、圧倒的に値段を下げた方が良いと言う解決策に落ち着くのではないでしょうか。

僕からこんな言葉を出していいのかと迷いますが、僕は大阪に住んでいて、そもそも友達がとても少ないです。なので、失うものがないと言う独りよがりな謎の自信から今からお伝えする内容を皆様に届けたいと思います。

正直な話、飲食店にかかわらず、世の中はお金の奪い合いです。
人からお金をいただいておいしいものを作る。これは僕らの業界では本当に当たり前ですが、僕らの業界の意識として当たり前なだけであって、僕らの業界のビジネスモデルとしては当たり前ではありません。

より豪華に見えるように。より承認欲求に訴求できるように。そういった視点から作られたクッキー缶やお菓子の詰め合わせは本当に多く見られるし、失礼かもしれませんが、デパ地下に売っているお菓子のほとんどが僕からしたら美味しくないです。

それもそうだと思います。デパ地下の家賃だって高いし、それを売価の低いお菓子で整形を成り立たせるとしたら、入っているもののクオリティーを落とさざるをを得ません。
クッキー缶に限って話をしてみると、実際に代金を受け取ってから口に運んでみないと、そのクッキーの味は分かりません。
逆に言うと、代金を受け取って、口に運んでみるまでの間にそれを欲しいと思えるような仕組みを作っていかなければいけないということです。

なので、世の中のクッキー感は、女性のかわいいに直接訴えかけるようなデザインも多く、そのどれもが僕には生まれできない飲食と言うジャンルを超えた作品となっているのだと思います。全くそれ自体を悪いとは思いませんが、味で僕のお店を選んでいる皆様においてはどうしても満足いかないものもあるのかと思います。

おいしいものを作れる人間は嫌われる覚悟ができている人間だと思っています。
おいしいものを作った人間は、自分の感覚に合わない人にはおいしいを届けることができません。
逆に言うと、八方美人な飲食店と言うのは、どうしても普遍的な変わり、場合のない味になってしまうことが多いので、ターゲットを絞ってそのターゲットに合うような店内の作りにしてるなと思います。
先ほども言いましたが、世の中はお金の奪い合いです。僕もそうですし、皆様もそうです。働いている人、働いていない人、どちらにおいてもそのルールから乗れることはできません。どうせ人のお金を奪うなら、どうせ人にお金を奪われるなら、その内容ができるだけ自分の中で満足できるようなものが僕はいいと思っています。以前から申し上げていますが、僕のお菓子は露骨です。発送する箱もとてもダサイです。そこは何年も前から言っていますが、何年間もアップデートしていません。もうそこに考える力を割くのが面倒だからです。という事は、それをよしとしている人に対して僕は嫌われる覚悟ができています。誰だって好き好んで人から嫌われたいわけじゃないけれども、どうしても取捨選択していかないと良いものはできません。おいしいフランス料理を作ろうと思ったら、会社員のように定時で上がることはできません。休日だって返上しなきゃいけないかもしれないし、生きている頭のリソースのほとんどを料理に追い込まなければいけません。逆に言うとおいしいお菓子やおいしい料理と言うものはそうやって何かを犠牲にして成り立つものだと思っています。

お菓子を召し上がっていただいている皆様に対してはとても良くない発言だと思いますが、どうせお金を払うなら僕のお菓子を買ってみてください。かわいい包装もおしゃれな箱も持っていないけれども、素材にだけ注目してアピールポイントがそこだけになってしまうようなお店とは違い、ちゃんと作っているものを僕は届けれると思っています。
10月の後半にはお正月にぜひ食べて欲しいカヌレとフィナンシェのセットをご紹介予定です。
カヌレに関しては本当に誰にも負ける気がありません。
どれだけ研究してきたか、どれだけ10円ハゲを作ってきたか。どれだけ失敗が続いて苦しい日を過ごしてきたか。

皆様がお金を出して味わうべきお菓子は、どんな良い食材を使っているとか、そういったものではなく、そいつがどういう気持ちで作っているのか、どういった背景があって、このお菓子が乱すもの目の前にあるのか、そのストーリーを楽しんでいただくのが1番だと思います。

世の中はお金の奪い合いです。よくも悪くもお金の奪い合いです。
僕にお金を奪われるなら、他の店のようにおいしいお菓子を獲得して終わるのではなく、その背景のストーリーまでも僕のことを食べてみてください。

渋柿かもしれませんが、渋柿を干して、甘みが増えるように、時間をかけるにつれて、さきいかのようにうまみが口の中に広がっていくと思います。

お金を払うと言うのは体験を買うことです。飲食店と言うものはその体験の大部分を未確認依存するビジネスですが、それだけではない事は明確だと僕は思っています。

価値という言葉がありますが、それは単純に値段では測れない目に見えない概念のことです。同じ10,000円でも支払うものによって価値は変わってきます。
僕はこれからより一層、おいしいものを作ると言うことと、並行して体験価値を高めることに重きをおきたいと思います。

誰の何にお金を払うのかは皆様の自由です。
僕は上のようなスタンスで待っています。

これを音声入力で書いていますが、iPadに向けて喋っている自分がとても詐欺師のように思えます。超気持ち悪いです。
まぁでもこれがママ僕の姿だと思うし、これからもこんな感じでやっていきます。
見てみたら意外と(なるほどなぁ)と思うこともあるかもしれないし、余裕があったらレビューも書いてみて。基本ふざけながら返信してます。こんな感じのお店です。よろしくっす。あざっす。


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