焼き菓子 Compath

2025/03/01 11:02

 


私は、2025年6月に大阪・平野の実店舗を閉めると、開業当初から公言していました。


しかし、一部家庭の事情により、予定を前倒しして、2025年3月をもって第一章の幕を閉じることを決定しました。


2025年4月以降は、現在の店舗をアトリエ(かっこいいからずっと言ってみたかった言葉ランキング2位)として稼働させ、皆様からご支持をいただいているオンラインショップのお菓子を中心に製作していきます。


また、新しい挑戦として、いくつかのアイデアも考えています。


ここで多くの方が気になるのは、「販売数を増やすのか?」という点かと思います。


結論から言うと、販売数は増やしません。


一般的に、飲食店の経営者であれば、レストランの収入がなくなる分を補うためにオンラインショップの販売数を増やす選択をすることが多いでしょう。


それ自体は決しておかしなことではありません。


しかし、私の場合、レストランの収入がなくなったとしても、販売数を増やすつもりはありませんし、実際に増やすこともできません。その理由を説明させていただきます。


まず、オンラインショップのお菓子の販売数を増やすことは、私にとって「考える時間」を削ることに直結します。


私が最も大事にしているのは、売上の多さや販売個数の増加ではなく、自分が何を大切にして取り組んでいるのか、何を実現し、何を避けたいのかというストーリーに基づいて行動を決定することです。


そのため、「売上を増やすこと」は、私のストーリーには含まれていません。


ご存知の方も多いと思いますが、私は決して社交的な人間ではありません。


どちらかというと、カヌレの考察にも表れているように、特定のテーマについて多角的に研究することが好きで、それに向いている性格だと自覚しています。簡単に言うと、ただの「陰キャ」です。そんな私が得意としているのは、科学的視点やこれまでの経験をもとに論理的に分析し、研究することです。


私はお菓子をより良く作るために、常に研究を欠かせないと考えています。残念ながら、私は直感的なセンスがあるタイプではありませんし、身体に技術を染み込ませるのも得意ではありません。しかし、ロジックを立てて「何をすれば良くなり、何をすれば悪くなるのか」を分析することは得意です。そのため、日々お菓子を作りながら、「こうしたらもっと良くなるのではないか」「この方法ならより作りやすく、美味しく、シンプルに仕上げられるのではないか」と自己分析と改善を繰り返しています。このプロセスこそが、私にとって非常に面白く、また皆様にお菓子をお届けするうえで最も大切な理念でもあります。


多くの飲食店経営者が、私と同じようにレストランの収入を失った場合、当然のようにオンラインショップの販売数を増やそうとするでしょう。しかし、それは「収入の安定」や「不安を解消する」ための行動だと私は考えています。もちろん、売上が減ることに対して不安がないと言えば嘘になります。しかし、それ以上に私が気に入らないのは、売上を追い求めることで、自分がどこに向かっているのかが曖昧になってしまうことです。


ですので、多くの方の期待には応えられないかもしれませんが、販売数を増やすことはありません。その代わりに、販売数を増やさないからこそ生まれる時間を活用し、より質の高いお菓子を作り続けていきたいと考えています。


ありがたいことに、オンラインショップのレビューには多くの嬉しいコメントをいただいており、コメント数に関しては日本一だと自負しています。これも、お客様と真摯に向き合ってきた結果であり、皆様の温かさの表れだと感じています。この関係を、目先の売上を増やすことで損ないたくありません。私は、そのような働き方に面白みを感じない人間です。


これからも、研究や分析を続け、皆様により美味しいお菓子を提供できるよう努めてまいります。販売数を増やさないからこそ生まれる時間を大切にし、より一層、納得のいくお菓子作りに励んでいきます。

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