焼き菓子 Compath

2025/11/03 11:49



過去のブログでは、変わらないものの素晴らしさというものをご紹介しました。


世の中にはたくさんのお菓子があり、それぞれが大量生産されるように工夫されて売り場に並んでいることも珍しくはありません。


その結果、「このお菓子はこういうものだろう」という固定観念が頭の中に染み付いている人も少なくないでしょう。


例えば、カルビーのポテトチップスに代表されるジャガイモのお菓子。


フランスには「ポム・スフレ」という調理技法がありますが、それを食べてみると「ポテチみたい」と思うことも少なくないです。


このように伝統的な調理技術をテクノロジーの力によって一般家庭に伝えることも今の技術では可能ですし、逆にその技術を簡素化して多くの人に伝えることも可能です。


この2つの違いは、技術をそのまま再現性高く伝えることと、技術を全く別のものにして「こんな感じだよね」と伝えることにあります。


世の中のお菓子には、この後者がとても多い気がします。


例えばカヌレ。


多くのお店で売られ、ブームにもなり、多くの人が手を付けました。


その結果、「カヌレってこういうものだよね」という認識が広がりましたが、大勢の人がそう思っているからといって、それが正しいとは限りません。

タピオカも同じです。


僕は台湾に行ったことはありますが、現地でタピオカを食べたことはありません。


ですので、日本で流行っているあのタピオカが本当に正しい姿なのか、よく分かりません。


このように「正しさ」と「本当の姿」と「一般的に伝わっている姿」はまるで違います。


私はカヌレに全てをかけてきました。


カヌレが好きだから始めましたが、今では特に何も思っていません。


しかしながら、このやり込み要素の高さは今でも魅力的で、まるで終わらないゲームをプレイしているような感覚です。


ちゃんとしたカヌレを伝えたいと思っていた時期もありましたが、今では「そんなものはそれぞれが決めればいい」とさえ思っています。


今ここで私が伝えたいのは、「ちゃんとやっている人は本当のものを分かっている」という現実です。


それは当然ですよね。


ちゃんとやっているのですから。


ちゃんとやるためには正解を分かっていないといけません。


この「正解を分かっているかどうか」と「それを伝えているかどうか」は全く別物ですが、少なくとも正解を分かっている人のお菓子は美味しくなります。


このように私はこれからも皆様の当たり前を壊していきたいと思いますので、11月の刺激的なブログとしてここに締めさせていただきます。


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