2023/03/19 16:21
立ち回りに関してご報告したこちらの記事をもうちょっと詳しく。
僕は今まで信頼している鶏舎さんから卵をいただいてきました。
普通は全卵としていただくのが一般的でしたが、ご配慮いただく形で全卵と【卵黄のみ】をいただいていたのです。
今回生産量の兼ね合いで作れなくなったのがこちらの卵黄のみ。
必然的に自分で卵白わけ分けして継続も考えましたが、そもそもの流通量が少ないのでそれもコンスタントにはいかず、今回は【停止】を決めたことになります。
当店はカヌレを焼く時に【16の倍数】で焼きます。
一度にオーブンに入る個数が16個だということなのですが、それに呼応した卵が必要になり、上記のような流通量ではそれが毎日実現できません。
逆に変化する流通量でも卵黄のみをコツコツと溜め込んでいければいずれ一気に排出できるということ。
カヌレの生産停止とは言いましたが、はっきりと【無くなる】と言い切らなかったのはこれが理由です。
僕のカヌレは自分で言うのもアレですが、だいぶとクオリティーが高いと思いますし、多くの方々から嬉しい意見をいただいています。
昔より料理人の先輩には【技術が高くなっても天狗になるな。いいか。首を垂れる稲穂になれ!】と教えられてきた中でも【ここは!まじで!!】と垂れている首からチラチラと上を見れる唯一の自信どころです。
そんな僕の技術はきっと隠しておくものでは無いし、広めた方がいいものだと思っての講習会。
それでも僕が【教える】と言う立場に変更してくのは部分的なもので、いつでも作りたい欲はあるものです。
この場にて期待していただきたい。
卵黄は必ず貯まる。
時期はわからないが流通量が減ったわけで未来永劫これが続くわけじゃ無い。
貯まったら吐き出す時が必ず来る。
その時はまた皆様にご紹介できるようにします。
技術というものは【止まったら止まった分だけ落ちていく。】
僕はそれがどうしても嫌なので、カヌレに対する考察や分析はこれからも続けていきます。
きっと次会う時には【やっぱり美味しい】と言っていただけると確信しています。
覚えておいてください。僕のカヌレの食感を。
忘れないでください。僕のカヌレのあの味を。